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受診のご案内

耳鼻咽喉科の紹介 

当科では耳鼻咽喉科疾患全般を対象として診療をおこなっておりますが、平成14年に音声外来を設け、種々の音声疾患に対する診療を開始いたしました。音声障害に対して、一連の診断と治療、リハビリまでを一貫して行うよう力をいれております。声帯結節声帯ポリープに対してラリンゴマイクロサージャリ、反回神経麻痺に対しては甲状軟骨形成術、初期喉頭がんに対してレーザー手術、進行例では喉頭摘出術を行う体制をとっておりますが、音声障害の治療は原疾患を治しただけでは完結しません。さらに音声治療(Voice Therapy)や音声リハビリが必要です。たとえば、職業的に音声を酷使する人(professional voice user)はせっかく手術してもよく再発します。このような場合、音声治療で発声法を訓練してもらい、再発予防につなげています。また喉頭がんでは、無喉頭音声(代用音声)を獲得し患者が社会復帰できるよう、当院の言語聴覚士および喉摘者団体と連携しながら音声リハビリを行うよう心がけています。ストロボスコープ、サウンドスペクトログラフ、種々の音声解析ソフトなどを使って病的音声の評価を行うだけでなく、これらを患者への視覚的フィードバックにも役立てています。

また、喉頭の機能として最も重要な誤嚥防止機能については、色素水による内視鏡下嚥下機能評価(FEES/VE), およびビデオ食道透視(VF)で評価を行っております。誤嚥の問題は大変深刻です。しかし、これまで誰も積極的に取り扱おうとはしなかった領域と言えるかもしれません。近年は種々の学会、研究会で盛んに議論されガイドラインも作成されつつありますが、それでもなお各施設がそれぞれの状況に応じて治療を行っているのが現状です。当院でも言語聴覚士と連携して個々の症例ごとに検討し、できる限り適切な治療法を取り入れられるよう工夫しております。

一方、最近話題の多い睡眠時無呼吸症候群に対して、当科では外来で咽頭局所の所見を詳しくとり、鼾音によるスクリーニングをまず行っております。その上で、精査が必要な患者には簡易モニターによる呼吸機能の評価を外来で実施し、さらに必要なら入院の上、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行い、睡眠深度も含めて評価し、経鼻式持続陽圧呼吸法(n-CPAP)を導入しています。

また、従来から当科では補聴器外来(学会の相談医資格 及び 厚労省の判定医資格あり)において補聴器のフィッティングをきめ細かくおこなってまいりました。補聴器は単に難聴を補うという利点以外に耳鳴に対する一定の効果も期待できますので、耳鳴、難聴で悩んでいる患者さまはご相談ください。

坂倉 淳(さかくら あつし)
院長補佐 兼 耳鼻咽喉科部長

大阪医科大学  昭和56年卒
(大阪医大大学院 平成元年卒)
日本気管食道科学会専門医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本医師会認定産業医

【専門】
音声言語医学
喉頭科学