Ⅳ.脳神経外科 後期研修プログラム
プログラムの 概要及び特徴 |
初期研修で学んだ臨床の知識と技術を生かして、脳神経外科スタッフの指導のもと 脳神経外科専門医資格を得るにふさわしい経験と実践を積むことを目的とする。 脳血管障害ならびに頭部外傷を中心とする救急医療に加え、脳腫瘍等、幅広く臨床を 経験し、専門医としてふさわしい手術件数を実施してもらうためのプログラムである。 同時にリハビリテーションスタッフ等のコメディカルとのコミュニケーションをとる事の重要性を 理解し、患者様を社会復帰させるためのプロセスを理解してもらうためのプログラムでもある。 |
研修における 到達目標 |
A 一般目標
総合臨床力を基盤とし、疾患に対するより専門的な理解、診断、治療を的確に 行うことができる能力を習得し患者とその背景に考慮し、インフォームド・コンセントを 基盤とした患者中心の医療を進め最新、最良の医療を行うために、常に新しい知識を 身につけ後進を指導できる能力を習得する。
B 脳神経外科医としての目標
(1)患者、家族との良好な人間関係を確立し、適切な説明を行い、理解を得ようとする 態度を身につけ患者の人間的・心理的側面にも配慮し、総合的に問題解決を図る能力を 修得する。 (2)脳神経外科的疾患における臨床的判断能力と手術や検査、処置を適切に実施できる 能力を修得する。 (3)社会人として病院ならびに医局の規則を守ることができる。 (4)コメディカル(上級医師、同僚医師、他科医師、看護士、検査技師など)と強調し診療を行う ことができる。 (5)クリティカルパスの使用、評価、改訂を他の医療メンバーと協力して行える。 (6)医療ミス・医療事故・院内感染などに対するリスクマネージメントに関して、 院内の委員会活動や指導医の助言を通じて理解し、必要な行動が取れる。 (7)医療記録(診療録、手術記録、病歴要約、診断書等)を遅滞なく正確に記載できる。
C 研修内容(手技を中心とした)
1年次: 脳神経外科の基礎(神経所見、画像診断、術前術後管理、脳神経外科基本手技など) 手技としては脳血管撮影技術や腰椎穿刺、手術として穿頭術、脳室ドレナージ、慢性硬膜下血腫、 頭蓋形成術など。 2年次: 基礎的実践をより多く踏み、検査の読影力を高め、診断や治療及び手技の向上に努める。 1年次の手技、手術に加え、急性硬膜外・硬膜下血腫、高血圧性脳内出血などの手術を指導医の 下で術者としてできる事を目指す。 3年次: 基本的な開頭術ができ、脳腫瘍や脳動脈瘤手術を指導医の下で行う。 また適切な術前術後管理や治療方針が立てられる事を目指す。
D 取得技術
(1)基本的な検査の指示および結果の解釈 (2)神経学的所見のとりかたをマスターし、神経解剖と神経局在診断 (3)検査(腰椎穿刺、血管撮影、頸動脈エコーなど) (4)基本的レントゲン写真(頭部、頸椎、胸部)の読影 (5)神経疾患の画像診断(CT、MRI、脳血管造影、SPECT、頸部エコー)の読影 (6)脳波、神経誘発電位の電気生理学的検査および解釈 (7)脳腫瘍の病理診断の基本を理解 (8)穿頭術、開頭術、経鼻的手術に必要な外科解剖を理解実践 (9)脳神経外科領域の救急処置および鑑別診断、検査の進め方が実践 (10)頭部外傷における創傷処置および急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫および脳内血腫の治療 (11)頭蓋内血腫の治療 (12)脳神経外科領域における術後合併症と対策を習得、術後管理 (13)顕微鏡手術の基本 (14)表在の脳腫瘍の摘出手術
E 指導体制
診療科研修の指導にあたる医師2名で指導するが,基本的に1人に1人指導医をつける 主として研修指導にあたる医師の氏名/診療科経験年数 ●部長:後藤 泰伸(経験年数 30年)
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研修期間 |
原則として3年間。希望があれば延長も可能である。 |
認定施設 取得状況 |
日本脳卒中学会認定研修教育病院 |
募集人員 |
1名 |
【問い合わせ先】
詳細については下記担当者までお問い合わせください
代表電話 072-622-8651 担当:人事課 高見(たかみ)
メール resident@ibaraki.saiseikai.or.jp